ギネス杯決勝 ユナイテッドの希望とリバプールへの失望 後編

採点

ユナイテッド

デヘア 7.0

地味だけど素晴らしいフィードを何度も見せた、冷静なボール捌きで味方の守備陣を何度も助けた、また飛び出すタイミングが非常によく、コウチーニョの角一杯のミドルに対して、素晴らしいセーブを見せた。

 

ジョーンズ 6.5

PKを与えた以外は素晴らしい守備だった、粘り強くマークをサボらず、カヴァーリング、縦パス精度、組み立て意識も素晴らしかった、後半相手のキープレイヤーの一人であるスターリングが失速して消えたのは間違いなくジョーンズの功績、PK与えなかったら7.0。

 

スモーリング 7.0

言う事は無い、今まで僕はスモーリングを中途半端なSBとCBだと思っていたが、認識を改める必要がある、彼はCBにない速度(カヴァーリング範囲)、SBに無い高さ、そして現代的CBに必須なアジリティーと組み立て能力を持つ、また運動量も決して並のSBに劣っていない、ロングパス精度が上がれば、あらゆるビッグクラブが涎をたらして欲しがるCBになるだろう。

 

エヴァンス 6.5

組織守備では問題を起こさず、悪くない精度のサイドチェンジを持つが、今日は疲れからコウチーニョに対応できないシーンが一度あった、それ以外は素晴らしい守備でルークショーなどと協力して左サイドはほぼ鉄壁だった。

 

ルークショー 7.0

素晴らしい守備、素晴らしいクロス、素晴らしい運動量、現代的なSBに必要な要素を全て持つだけでなく、古風なイングランドが求める速さと強さと高さを持つ、末恐ろしい逸材、積極性が戻ってきて攻撃面でも違いが作れている、二点目のアシストは若さに似合わない落ち着きと判断だった。

気の抜けたクロス、トラップミスからボールロスト、バックタックルで合計三回のミス以外は問題なかった。

 

ヤング 7.0

絶賛覚醒中、速度と運動量でリバプールの左サイドを常に危険に陥れていた。

クロス精度やパス選択も非常に良く文句のつけようが無い、後はもう少し使う側に慣れると完璧だが、それは求めすぎな気がする。

 

バレンシア

10分で途中交代なので省略

 

エレーラ 6.0

パスミス多すぎ、ロストしすぎ、荒いタックル多すぎだった、絶対に疲れていると思う。

素晴らしい違いを作って得点チャンスを演出したし、ピンチには必ず戻っているので、平均点にしておきます。

 

フレッチャー 5.5

パスミス多すぎです、エレーラと同上だけど、戻ってない事もあったので減点。

 

マタ 6.5

消えてる時間もあったし、ジェラードのマークを外して失点になりそうなこともあったので、0.5点ほど減点、二点目のシュート形できめたのは流石でしたね、あともうちょっと真面目に守備、マーク、プレスして欲しい、ルーニーの負担大きすぎるよ。

 

チチャ 6.5

同点弾や4分のポストプレーは素晴らしかった、先制点を決めていればMOMだったと思う、マークをサボらずポストプレーやフリーランをかけていたのも素晴らしい。

 

ルーニー 7.5 MOM

運動量、マーク、ポジショニング、シュート、カヴァーリング、個人技、全てにおいて違いを作っていた、FWとしてのルーニーが以下に恐ろしい存在であり、オールマイティーな存在かを示した、ルークショーとの連係プレーは凄く綺麗で頼もしい。

故障と髪の毛だけは気を付けて、今季も頑張って欲しい。

 

香川 5.5

普通、決定機のイージーなトラップミスは頂けない。

 

ブラケット 6.5

守備面で冷静な足だしで決定機を一度完全に潰したのは素晴らしい、ファウルの要素0でコウチから綺麗にボールを奪ったのは見とれました、ハードワークもこなせるので今季TO等で経験を積めば一級のCBになれそう。

 

クレバリー 6.5

ポジショニングの修正が利いており、守備面で安定感と運動量をチームに与えていた。

またサイドチェンジや縦パス精度も悪く無いと示したのは、ファンハールシステムでは非常に大きいと思う。

 

ナニ 5.5

残念ながらプレーの幅が狭く、ファンハールの求めるプレーを提供する事が出来ていない様に見える、ドリブラーとして戦おうと意識しすぎていて、それがマイナスに作用している様に見える。

 

ファンハール 8.0

攻守の構築、選手特性を掴んだ配置、明確な戦術、それでいて他チームに真似の難しい戦術システムの採用、交代采配だけはPSMだから良くわからないが、この短期間でのチームの仕上げりだけで、名将と呼ばれるに足ると思う。

 

リバプール

ミニョレ 5.5

守備陣と信頼関係が無さ過ぎると思う、あとフィード精度が悪かった。

スケルテル 5.0

昨季からの守備面での悪い部分が直ってない上に、プレーの幅が狭すぎる点が、この試合のリバプールの組み立ての弱さとして直結している

現代的なCBとして見ると物足りない、サイドチェンジがあれば組み立ての上手さが生きてくると思う。

サコー 5.0

何度かピンチを潰した守備は上手い面もあったがチチャとヤングにやられすぎ、最もその辺はジョンソンの責任も大きいが。しかし組み立て面もマークの受け渡しも問題がありすぎる、特に二点目の受け渡しミスは3-0からドローにもつれこんだ、クリスタルパレス戦と非常に酷似している、視野の広さが要ると思う。

ジョンソン 4.5

兎に角酷い、曖昧なポジショニングやマークから、ヤングをフリーにする事が多く、おまけに完全にマッチアップで負けていた。サイドの攻防でユナイテッドのワンツーに付いていかず、ポストでも意味不明なぐらいマークしないので、守備人数に数えられない。

ケリー 4.0

この試合で最も駄目動きが多かった選手、ヤング、ルークショー、ルーニーに翻弄されていた、2v1で優位人数でDFしていても2メートル以上距離を空けていたり、腰の落し方が甘く簡単に左右に振り切られていた。

 

ジェラード 6.0

2回決定機に成りうる素晴らしいパスカットからのパスを提供した、ハードワークもこなしたが、守備面での動きが全く役に立ってないので減点。

それでもリバプールで最も頑張ってたプレイヤーの一人。

 

ヘンド 5.5

エレーラを上手く押さえ込んでいたが、組み立てに殆ど関われず、しかも最終的には得点チャンスを作り出させてしまったので減点、それでもハードワークしてたので、一定の評価はできる、もうちょっと守備時の動きを考えた方が良いと思う。

 

アレン 5.0

エレーラに二回遊ばれて二回決定機になったので減点、あとマーク外しすぎです。

フレッチャー相手にはそこそこやれてたけどね。

 

スターリング 6.0

リバプールで一番頑張ってた選手の一人、しかし点に絡んだPKを奪う事になる縦抜け以外はシステム的な弱点を付けるわけでも無く、無駄に体力を浪費し、前半の途中から消え始め、後半は7割消えていた。

 

コウチーニョ 6.0

素晴らしいコースのミドル以外は印象的なシーンは無かった。幾つか組み立てや違いを作っていたが、決定機には程遠く、またエヴァンス、ブラケット相手に簡単にボールを奪われるシーンがあった。正直組み立てにはコウチを使った方が良かった、スターリングにトップチーム相手の組み立てはまだ無理だと思う。

 

ランバード 5.0

ポストプレーも満足に出来ず、決定的なパスがきても決められず、ポジショニングではスモーリングに完敗し続けた、もしこのクオリティーのままシーズンインするなら、移籍金詐欺と言わざるを得ない。

 

ロジャース 6.0

スアレスが居なくても、昨シーズンまでの縦に速く、ボールの収めどころのあるサッカーが機能するのか実験してみたのだと思いますが、ランバート、スターリング、ジェラードが想像以上に機能せず困惑していた。

色々と動きに変化を付けてみたりもしていたが、全部ファンハールの予想通りだったらしく、簡単に試合中に対応されていた。

割と戦術家としては、格の違いが出ていた試合でもあります。

 

リバポの変わって入った選手の採点は省略します、なんていうかしても意味が無いレベルの動きが多かったので。

 

総評

ファンハールはユナイテッドの選手達に再び勝者のメンタリティーを植え付ける事に成功した様に見える。

明確なチーム戦術の存在、監督が選手に求めている役割の説明、足りない技術の練習、そしてなによりもピッチ上でのモイーズ時代とは比べられない選手達の自信溢れる素晴らしいプレー、PSMとは言え無敗でカップ戦を優勝した事は決して意味が無い訳では無い。マンチェスター・ユナイテッドの今季は明るい。

 

リバプールは昨シーズンから変わらない守備的な問題の解決がされていないばかりか、スアレスが抜けた攻撃陣の組み立てまで変わっておらず、チグハグな印象のチームとなってしまった。BRは欠けたピースの大きさを理解していないのではないだろうか?。

世界屈指の選手が抜けた穴は物心両面で残った選手達に負担をかける、それを緩和出来るのは適切な補強と新しい戦術システムのみだと思います。

リバプールの変わらなさに失望しました、シーズンインするまでにある程度は解決して欲しい。